中国上海の不動産事情②

前回の続きを。
(前回の記事はこちら

 

 

日本と中国の仕事に対する意識の違い

仕事に対して、いくらこだわりを持った中国人がいたところで、大半の作業員がそこまでのレベルの意識を持つことが出来ないのであれば、造りはそちら側に流されてしまうわけです。

 

そもそも、中国と日本は根本的に仕事に対する意識が違います。

まず日本は全体的に「職人気質」。

例えば料理人だったら、
【自分の作った料理を人に食べてもらいたいから店を出す】
だったり

例えば家具を作る技術がある人だったら、
【家具を作り続けていたら、そのまま会社になっていた】
だったりと

職人→結果的に事業になった

というパターンが多いと思います。
(もちろん今の時代多様な仕事形態があるので、全てではないですよ!)

 

 

しかし、昔からものづくりが得意だった日本は
「良いものを作れば、売れる」
という基本概念が根っこの方にあるのです。

これはあまり意識したことがなくても、
お隣の国、中国人のビジネスパターンと比べてみると、それが顕著に分かります。

 

 

中国人は「儲かるからその仕事をやる。」なんです。

 

 

日本では仕事にやりがいを感じて取り組む方が比較的多い気がします。
もしくは自分の社会とのつながりが生きがいであったり。

「人の役に立てること」
「自分が必要とされていること」

仕事を通じて社会とつながる、という方も多いと思っています。

 

 

 

しかし中国では仕事は生きるための単なる手段であり、
やりがいの観念よりも先に「お金を稼ぐ」概念が優先されます。

偽物が溢れたり
ビジネスでは騙し騙されが日常茶飯事。

投資としてお店を出して、
儲けが出たらすぐにそのお店をたたんで次の投資をする。

そのスピードは早いため、お店の入れ替わりはかなり激しいです。

 

この前まであった店がなくなってる?
…はいつものことです。笑

 

 

そもそも中国人は自国を信用していません。
中国元がいつ価値がなくなるか分からない、政府がいつむちゃくちゃな施策をとるか分からないと、日頃から思っています。

自分の身は自分で守るしかないのです。
なので、中国人は中国元を不動産に換えたり、金に換えたり、投資ファンドに変えたりして資産を守ろうとしているわけです。

 

実は爆買いは資産を守る手段だった

最近では日本産の物が「価値あるもの」として見られるようになってきたために、日本での爆買いが起きるわけですね。

彼らは日本での買い物が”消費”だとは思っていません。

もし、自分が無一文になることがあって、家財を売らなければいけない事態になったら、
中国の家電よりも日本産の家電の方が高く売れるからです。

なので、彼らは”中国元の価値があるうちに日本の物という価値が安定したものに換えている”感覚で日本で買い物をしています。

 

話が不動産からかなり逸れてきていますが、一旦ここまで。

 



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