爆買い!中国人観光客が増えている理由

近年、海外諸国からの訪日観光客が増加してきています。
東京や北海道、沖縄、京都、大阪・・・と観光名所では必ずといっていいほど外国人を見かけるようになりました。

特に増加が著しいのは中国です。
徐々に増えてきてはいましたが、2015年からさらに激増し、連日ニュースで「中国人観光客の爆買い」は報道されていましたね。流行語で「爆買い」が選ばれ、とても大きな社会現象となりました。

しかし、その激増した2015年と比較しても、2016年はさらに爆発的に増えています。春節(旧正月)があった1~3月を比較したときでもまさかの59.4%の増加率です。

特に中国人訪日観光客が増えている理由とは?

この増加の原因は一体何なのでしょうか。
2015年は円安がキッカケだったと考えたとしても、2016年は多少円高にふれてきていますので単純に「日本旅行が安くなったから」という問題だけではなさそうです。
(2015年1月~3月の米ドル対円相場の平均は119.19円だったのに対し、2016年は115.36円となってきています。)
参考データ:七十七銀行より

 

ここまで増えたのは様々な理由があります。
まずは一つ目の理由。

①中国での日本ビザの条件緩和

日本人にはあまりなじみのないビザについてです。

まず、中国人が日本へ旅行しようと思えば、パスポートとビザが必要になります。
しかもビザを申請して許可されるかどうかは不確定であり、ビザが下りないこともざらにあります。
友人と日本旅行へ行こうとしたら、友人はビザが下りて自分は下りなかった、ということもあります。
そしてそのビザ申請にはお金がかかり、なおかつ申請時に収入証明や資産証明なども提出しなければなりません。

2015年1月から日本は中国人に対し、3年間の観光マルチビザの発給要件を以下のように緩和しました。

・相当の高所得者、そしてその家族に対する訪問地要件を撤廃
・ビザの有効期限を3年→5年に延長

 

ビザ申請者とその家族が、過去3年以内に日本への短期滞在での渡航歴があった場合、「一定の経済力」に対する審査が通れば、マルチビザが発給されます。一度日本へ行ったことがあり、きちんと中国へ帰ってきた記録があれば日本へのハードルは多少低くなるわけですね。

●富裕層向けのマルチビザ

また、一部の高所得者、そしてその家族は、最長90日間までの滞在が可能となり、有効期限5年間のマルチビザが発給されるようになりました。

5年間のマルチビザ取得条件

(1)
3年以内に日本への渡航歴がないこと。
申請人の年収制限は20万元(約360万円)以上。
それまでの制限は25万元だったため、5万元(約94万円)引き下げられました。(2)
過去3年以内に日本への短期的な渡航歴がある者、またはその家族。
申請人の年収制限は10万元(約190万円)以上。

どちらも「ある一定の高所得を有すること」が必須条件です。
つまり、個人で日本へ自由旅行をしようと思えば、年収は最低10万元が必要となるのです。

そして3年のマルチビザが下りた後、日本旅行へ行く際には、必ず沖縄・宮城・岩手・福島の4つの地域のうちの一つを経由しなければならない上、少なくとも現地で一泊することが必須となります。

まだまだビザの条件は厳しいですが、それでも以前よりも緩和されたということで、ビザを申請できる層が増えたのです。

今まで行きたくても条件が合わず、日本へ遊びに来られなかった中国人がが来ることが出来るようになったのです。

次回は爆買い!中国人観光客が増えている理由の二つ目をご紹介いたします。
続き:爆買い!中国人観光客が増えている理由 その2

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