日本よりもネットショッピングを利用する中国人
日本では実店舗でのショッピングと、ネットショッピングの割合は6:4もしくは7:3ほどだと言われています。
ネットでの購入が一般的にはなってきたものの、やはり実店舗で実物を見て購入するパターンが多いでしょう。
しかし、中国の場合は実店舗購入とネットショッピングの割合が2:8もしくは1:9くらいになっているのです。
百貨店などをのぞいてみると、人はたくさんいますが、買い物客はほとんどいないことに気づきます。
ほとんどのお客は買い物ではなく、飲食店での食事を目的に商業施設に来ているそうです。
なぜ中国ではそんなにもネットショップが盛んなのか?
「だって家まで届けてくれて、重たい荷物を持たなくて良いから。」
・・・確かに、中国は日本に比べて宅配送料が安いのでそれも一つの理由です。
利便性や効率の良さを重視する中国人ですが、実はそれ以上にネットショッピングの割合が増えた理由がありました。
日本でのネットショッピングと実店舗購入の違い
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日本ではネットショッピングと実店舗で購入する場合、メリット・デメリットが全く違います。
日本のネットショッピングのメリットとデメリット
【メリット】
・店舗と比べて値段が安いものが多い
・たくさんの種類の中から検索して条件を絞り込み、好みのものを見つけることが出来る
・重たい荷物を持たなくてよく、家まで荷物を届けてくれる
・クリックするだけなので素早く購入できる
・いろいろな地域にあるお店の商品から選べて選択肢が多い
【デメリット】
・ネットの情報との相違
・仕事などで家をよく開けている場合なかなか受け取れない
・着てみたらイメージと違う
・素材が思っていたものと違う
・サイズ感が表記と違う
・送料が高くつくことがある
・返品手続きが面倒
など、実際に実物を見てから後悔したり、宅配サービスの受取が大変だったりという面もあります。
たくさんの選択肢の中から選べる上、クリック一つで買い物が完了し、家へ商品が到着するのを待てばよいので ネットショッピングは非常に楽な購入手段です。
しかし、実物は到着してからでないとどのようなものか分からないため、写真のイメージと実物のイメージが違ったり、来てみるとサイズ感が合わなかったりと失敗することも。そうなるとなかなか高額の商品を購入する勇気は出ません。
日本の実店舗購入のメリットとデメリット
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【メリット】
・試着出来るので失敗がない
・ショップ店員に相談することが出来る
・実物をチェックできる
・送料がかからない
・店頭で自分が想定していなかった思わぬ掘り出し物を見つけることが出来る
・素材感やデザインなどと価格が同等程度が見極めることが出来る
【デメリット】
・購入した荷物は自分で家まで持ち帰る
・選択肢はネットに比べると狭い
・店舗から店舗への移動により、購入するのに時間がかかる
店員さんと相談したり、試着したりとじっくり決めることも出来るのであまり買い物の失敗が起きにくいです。 また、あまり買いたいもののイメージがなくても、実物を見てイメージがわいてきたりするので、 何を買えばいいかあまりはっきりしていない場合は実店舗購入は有効と言えます。
中国でのネットショッピングと実店舗購入の違い
それにくらべて中国の場合。
中国のネットショッピングのメリットとデメリット
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【メリット】
・値段が安いものが多く店舗との価格とあまり大差がない
・たくさんの種類の中から検索して条件を絞り込み、好みのものを見つけることが出来る
・重たい荷物を持たなくてよく、家まで荷物を届けてくれる
・クリックするだけなので素早く購入できる
・着てみてイメージと違えば返品できるところが多い
・中国国内だと送料が安い
・返品手続きが気軽に出来る
・いろいろな地域にあるお店の商品から選べて選択肢が多い
【デメリット】
・ネットの情報との相違
・仕事などで家をよく開けている場合なかなか受け取れない
・悪質な業者の場合、偽物が届くこともある
・素材が思っていたものと違う
・サイズ感が表記と違う
思っていたものと違うものが届くなどはやはり中国でも一緒のようです。
また、ブランドものは偽物が届くことも多いことが中国のネットショッピングの一番の難点です。
中国の実店舗購入のメリットとデメリット
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【メリット】
・試着出来るので失敗がない
・ショップ店員に相談することが出来る
・実物をチェックできる
・送料がかからない
・店頭で自分が想定していなかった思わぬ掘り出し物を見つけることが出来る
・素材感やデザインなどと価格が同等程度が見極めることが出来る
【デメリット】
・購入した荷物は自分で家まで持ち帰る
・選択肢はネットに比べると狭い
・店舗から店舗への移動により、購入するのに時間がかかる
・ぼったくりや偽札への懸念
中国の実店舗購入のメリットはどうなのか?と言いますと、日本と条件はほとんど変わりません。
ただし、以前はほとんど店舗で気軽に試着が出来なかったり、店員の態度が悪かったり、値段交渉でぼったくられたりと不快な思いをすることも多く、実店舗購入でのメリットはほとんどありませんでした。
メリットというよりも、「実店舗で買ってもネットで買ってもあまり変わらない。」という方が正しいですね。
店舗での「人によるサービス」「実物の確認」というメリットがあまりなく、そのメリットが形成される前にネットのサービスが発達しすぎてしまい、今のような状態、「実店舗では商品は購入しない」という文化が生まれてしまいました。
それが現在の日本と中国の実店舗購入の比率が違う結果になったポイントだったのです。
横行する偽物
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日本で偽ブラントを販売したら通報されてアカウント閉鎖、逮捕・・・という流れになりますが、中国ではネット上で偽物が横行しまくっています。
アカウントが閉鎖されてもまた新たなアカウントを作って販売するのできりがありません。
日本でも話題になった中国の大手ネットショッピングモール「タオバオ」は「淘宝」と書きますが、淘宝とは「宝探し」という意味で、中国人ユーザー曰く、「販売されている商品の95%は偽物」だと思っていた方が良いのだそうです(!)
もちろんそれを中国人が良いと思っているわけではありませんが、WEB上でそれが本物かどうかを確かめる方法はありません。
購入してそれが偽物だったら「見抜けなかった自身の自己責任」となるわけです。
なので中国人はネットで購入する前に「それが偽物でないか判断するために」いろいろと調べます。
そのショップアカウントのその他の商品、他のショップとの価格帯の比較、購入者の口コミなど・・・・
そういった習慣があるからこそ、中国での情報拡散は”口コミ”が主流になってくるのだなあと思うわけですが。
しかし、最近ではそういった事情をふまえた業者が増えてきており、気に入らなければ気軽に返品が出来るようにしている業者が以前に比べて増えました。
また、偽物でないことをアピールするためにトップページに営業許可証や仕入れ時のインボイスなどを貼っている業者も出てきています。
中国は今サービスの質の向上に力を入れている
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今、店舗での購入があまりにも少ないことで中国社会では少し問題になっています。
店舗購入のメリットを大きくさせようと、各商店では従業員への指導を必死に行なっているのです。
ユニクロが中国に進出し、店員のサービスや販売方法、セール時の呼び込み方法などを指導してから、それを見た周りの店舗が真似をしだし、ショッピングモール一体がユニクロみたいな雰囲気になった、という話もあります。
従業員のサービスが顧客に評価されるシステムづくりも進んでおり、高度なサービスを提供したり、会社に貢献できるような良い評価をもらった従業員は表彰されたり、給料に反映されるようになってきています。
人は褒められるとうれしいですし、もっと頑張ろうと思えるものです。
実際に筆者が最近中国へ行った時、以前自分が住んでいた時のサービスの質や店内の雰囲気とはかなり変わっていて本当に驚きました。
まとめ
これらのことから、今中国はサービス(人などのソフト)の向上に力を入れているということが分かります。
そしてそれが日本旅行ブームにも少し関係があるのです。
日本の接客サービスの質は世界でも群を抜いています。
その精神を学んだり体験しようというニーズが高まってきているのです。
それが「爆買い(モノ)」から「体験(コト)」へ中国人の日本旅行のニーズが変わってきている理由の一つでもあります。
今までとは違ったかたちでのインバウンドに取り組む必要があります。
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