総代理店を作ってはいけない!〜中国進出の落とし穴〜

中国で商品を販売する時に絶対にやってはいけないことがあります。

 

総代理店を作ってはいけない!

「御社の商品を中国で売りたいです!」
と、言われたら。

「もちろん商品は事前に購入します!全額前払いします!」
と、言われたら。

 

商品を事前に購入してくれて、一生懸命にそれを中国で販売してくれるなら。
中国での販売方法はわからないけれどそれも全て代理で進めてくれるなら。

 

そんな手間をかけてまでうちの商品を熱意を持って売りたいと言ってくれてる!
嬉しい!!

そう思いますよね。

 

 

となると、こういう会話が生まれます。

「はい、では中国の販売をぜひお願いいたします」

「わかりました!ならば・・・商品の総代理権をいただけますか?」

 

 

 

 

これが落とし穴!!!

 

 

実は、中国で商品を流通させる場合に絶対にやってはいけないこと。
それは「総代理店を作ること」なんです。

 

 

なぜ総代理店を作ってはいけないのか?

総代理店が一つあれば、基本的にそことやりとりをすれば良いので、メーカーからすると管理もとても楽ですよね。総代理店に一次代理店、二次代理店などの管理を任せられるため、負担があまりありません。

しかし中国でたまに起きる総代理店が起こす悲劇があります。

 

まず総代理店はメーカーから一番良い仕入れ価格で独占的に商品を卸すことが出来ますね。
そしてそれをその他代理店に卸したり、販売をしたりします。
しかし、中国では独占権を持つと次のようなことが起こりやすくなります。

 

 

 

独占権利が生み出す罠

中国人はもともと「売れる商品を売りたがる」ので、その商品が中国人にとって魅力的であれば、代理店はいくらでも現れます。

そして、総代理店は代理店にこのように持ちかけます。

 

 

 

「商品を仕入れる権利が欲しかったら弊社に◯◯万円払ってください。
さもなければ商品の流通をストップさせます。」

 

 

 

総代理店が持つ、独占卸の権利を販売してしまいます。
言い換えると「商品を手に入れたかったらお金を積んでくださいね」というわけです。

 

もちろん商品が仕入れられなくなったら困るので、代理店はお金を支払います。
そして総代理店はさらにこう持ちかけます。

 

 

「あと◯◯万円お支払いしてくれたらさらに卸値をさらに下げることが出来ますよ。」

 

 

仕入値を下げることができるなら、先に投資をしたと思えばいい。
そう考えて代理店は総代理店に提示された金額を支払います。

 

 

このような話を総代理店は代理店全てに持ちかけます。
これだけで総代理店はかなりの利益を得ることが出来ています。

 

 

そして起こる悲劇


「他よりも安い価格で仕入れることが出来た」と思っている代理店は、競争に勝つために値下げをして商品を販売します。
しかしその他の代理店も同じく通常よりも安い価格で商品を仕入れているため、値下げをしてきます。
そこで価格競争が勃発し、商品がどんどん値崩れしていきます。

 

値崩れを一旦起こすと、もうユーザーは最安値でしか購入してくれません。
一番安い価格を目指してもたくさんの代理店が対抗して値下げをするのでキリがありません。
そして値下げも限界を迎え、利益を生み出すことが出来なくなります。
値下げをしすぎると市場での価値も下がり、販売数もどんどん下がっていきます。

 

 

そうなると代理店は

「この商品扱うのやーめた!違う売れる商品を売ろっと」

となるわけです。

 

 

「売れる商品を売りたがる」のが中国人。
商品が売れなくなったらもう見向きもせず、次の売れる商品を探すようになります。

そして次々と代理店が撤退し、総代理店は卸先を失います。
散々値下げをし、市場価値が下がってしまった商品だけが残り、最後には総代理店が

 

「この商品扱うのやーめた!違う売れる商品を売ろっと」

 

と、総代理店をやめて新たな商品を探しにいってしまうのです。

 

 

こうなってしまうとメーカーは大損失なんてもんじゃありません。
市場価格は完全に崩れた上に、取り扱う代理店も全滅。
復活できる可能性は皆無と言って良いでしょう。

 

 

もちろん中国の企業全てがこのようなことを行なうわけではありません
しかし、このような状態を起こす企業も存在することは確かなのです。

 

 

 

ではどういう手段をとるのがベストか?

その答えはこちらでお答えします!
もし中国でのビジネス進出をお考えであれば、お気軽にお問い合わせください。

 



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